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足場工事中に台風が接近したら?メッシュシート・壁つなぎ・ALCの安全対策

足場工事中に台風が接近したら?メッシュシート・壁つなぎ・ALCの安全対策

足場工事中に台風が近づくと、「足場は倒れないのか」「メッシュシートはそのままで大丈夫なのか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。足場工事における台風対策は、単にメッシュシートを畳むだけではありません。風を受ける面を減らし、壁つなぎや控えの状態を確認し、飛散しやすい資材を固定・撤去したうえで、台風通過後に点検を行うところまでが重要です。

気象庁によると、日本に接近・上陸する台風は7月から10月に多くなります。台風シーズンだけでなく、春一番や発達した低気圧による強風にも注意が必要です。本記事では、足場工事中に行う台風養生の考え方、メッシュシートへの対応、ALC外壁で注意したい壁つなぎ、台風後の点検項目について解説します。


足場工事で台風対策が欠かせない理由

足場には、作業員の安全確保だけでなく、塗料・高圧洗浄水・粉じん・工具などが周囲へ飛散することを防ぐ役割があります。そのため、外壁塗装や改修工事では、足場の外側にメッシュシートを設置するケースが少なくありません。

ただし、メッシュシートを張った足場は、強風を受けると大きな風圧を受けます。風を受けたシートがはためくことで、足場全体が揺れ、壁つなぎや接続部、脚部に負荷がかかります。

厚生労働省が公表している足場倒壊の災害事例では、ALC板への壁つなぎの強度不足に加え、強風前にメッシュシートを畳むなどの風荷重軽減措置を取らなかったことが原因として示されています。台風対策は「念のため」ではなく、現場の安全を守るために必要な施工管理です。


台風養生とは、メッシュシートを畳むだけの作業ではありません

台風養生とは、台風や強風による足場の倒壊、資材の飛散、近隣への被害を防ぐために行う安全対策です。

代表的な対応はメッシュシートを畳む、外す、寄せて固定する作業ですが、それだけで完結するものではありません。現場ごとに、建物の高さ、周辺環境、風の当たり方、外壁材、足場の構造を確認したうえで対策を決めます。

主な確認項目は以下のとおりです。

  • メッシュシートやネットを外す、畳む、寄せて固定する
  • 壁つなぎ、控え、筋交い、クランプなどの緩みを確認する
  • 足場上に置かれた資材や工具を固定・撤去する
  • 突き出した足場や上部・端部の補強状態を確認する
  • ゲート、仮囲い、看板、防護棚などの飛散・転倒対策を行う
  • 台風通過後に足場全体を点検してから作業を再開する

台風前には、ネットやシートを取り外す、または足場に寄せて固定し、風による影響を軽減することが求められます。壁つなぎの補強、突出部の控え、資材の固縛・撤去も重要な対応です。


メッシュシートを張らない方が安全?ネットとの違いは現場ごとに判断します

「台風前はメッシュシートを張らず、ネットに替えた方がよいのでは」と考える方もいるかもしれません。

ただし、メッシュシートとネットは、風対策だけで決めるものではありません。塗料や洗浄水の飛散防止、落下物への配慮、周辺道路や隣家との距離、施工内容によって、求められる防護性能が変わります。

大切なのは、「メッシュシートかネットか」という呼び方だけで判断しないことです。どの部材を、どの範囲に、どの固定方法で使用するのかまで確認する必要があります。

台風が接近する場合は、全面に張ったシートをそのままにするのではなく、必要に応じて畳む、寄せる、取り外すなど、風を受ける面積を減らす対応を取ります。足場工事会社は、飛散防止と風荷重のバランスを見ながら、現場に合った台風養生を行います。


吹き上げ風・風の抜け道がある現場は、上部と端部を重点的に確認します

台風対策では、天気予報の風速だけを見るのでは不十分です。

建物の周囲に高い建物がある場所、開けた場所、建物と建物の間が狭い場所、谷間のように風が集中しやすい場所では、局地的に強い風が発生することがあります。屋根まわり、足場の上部、端部、建物から張り出した部分は、風を受けやすい箇所です。

労働局の注意喚起でも、周辺の高い建築物・構築物、開けた場所、谷間など、強風やビル風が発生しやすい現場では、より安全な措置を取るよう求めています。

そのため、当社では台風養生を行う際、メッシュシートだけでなく、上部・端部の壁つなぎ、控え、足場の突出部、脚部の状態まで確認します。足場は同じ形に見えても、周辺環境によって受ける風の強さが変わるためです。


ALC外壁の建物では、壁つなぎの計画が特に重要です

ALCとは、軽量気泡コンクリートを使った外壁材です。戸建住宅、集合住宅、倉庫、工場、事務所などで使われることがあります。

ALC外壁の建物で足場を組む際は、「ALCだから危険」「ALCにはアンカーが使えない」と一律に判断するのは適切ではありません。重要なのは、壁つなぎをどこへ、どの方法で、どれだけ設置するかです。

壁つなぎは、足場と建物をつなぎ、強風時に足場が大きく揺れたり倒れたりすることを防ぐ重要な部材です。ALC板に壁つなぎを設置する場合は、アンカーの強度、外壁の状態、経年変化、施工方法、必要な壁つなぎの数を踏まえて検討しなければなりません。

厚生労働省の災害事例でも、ALC板を含む壁つなぎについて、製造者の試験成績に基づく風荷重の検討や、外壁の経年変化を考慮した配置間隔の設定が対策として示されています。

ALC外壁の現場では、安易に既存外壁へ固定するのではなく、建物の構造と外壁の状態を確認したうえで、適切な壁つなぎ・控え・補強方法を選ぶことが重要です。


強風時は足場工事を中止する判断も必要です

足場工事では、工期を優先して無理に作業を進めることが最も危険です。

労働安全衛生規則では、10分間の平均風速が毎秒10メートル以上の風を「強風」としています。高所作業で危険が予想される場合には、作業の中止や禁止が求められます。

ただし、風速の数字だけで工事の可否を決めるわけではありません。瞬間風速、風向き、足場の高さ、建物の形状、周囲の建物、資材の設置状況などを踏まえて判断する必要があります。

台風が接近しているときは、作業を止めるだけでなく、足場に近づかない判断も必要です。シートを畳む作業自体も高所作業であり、強風が吹き始めてからでは危険が高まります。台風養生は、風が強くなる前に完了させることが基本です。


台風通過後は、必ず足場を点検してから作業を再開します

台風が通過した後、見た目に大きな異常がなくても、すぐに作業を再開してはいけません。

強風や大雨の後は、壁つなぎ、クランプ、筋交い、作業床、脚部、シートの固定状態などに緩みや変形が起きていることがあります。労働安全衛生規則でも、悪天候の後に足場を使用する場合は、点検を行うことが求められています。

台風後には、主に以下の項目を確認します。

  • メッシュシート・ネットが破れていないか、外れていないか
  • クランプや接続部に緩み、変形、脱落がないか
  • 壁つなぎ、控え、筋交いが計画どおりに残っているか
  • 足場の脚部に沈下、滑り、傾きがないか
  • 足場上の資材や工具が飛散していないか
  • 隣家、道路、車両、屋根などに被害が出ていないか

施主様や近隣の方が、シートのめくれ、部材の緩み、足場の傾きなどを見つけた場合は、足場へ近づいたり、自分でシートを縛ったりしないでください。速やかに施工会社または足場工事会社へ連絡することが安全です。


足場工事中の台風対策に関するよくある質問

墨田区足場工事台風が来るとき、メッシュシートは必ず外しますか?

現場の状況によって対応は異なります。全面を取り外す場合もあれば、畳んで足場に固定する場合、風が抜けるよう一部を開放する場合もあります。建物の高さ、風の当たり方、施工内容、周辺環境を確認して判断します。

台風養生は誰が行いますか?

一般的には、足場を設置した足場工事会社や元請会社が施工体制を確認しながら対応します。工事を依頼する際は、台風接近時の連絡先、養生の対応方針、台風後の点検体制を事前に確認しておくと安心です。

ALC外壁の建物は、台風時に特別な対策が必要ですか?

ALC外壁であることだけを理由に、特別な工法が必要と決まるわけではありません。ただし、壁つなぎを設置する位置や接続方法、アンカーの性能、外壁の状態を慎重に確認する必要があります。ALC外壁の現場では、経験のある足場工事会社へ相談することをおすすめします。

台風が過ぎた後、工事はいつ再開しますか?

台風通過後に足場の安全点検を行い、必要な補修や再固定を終えてから再開します。作業予定日であっても、安全が確認できない場合は工事を延期します。


まとめ|台風時の足場安全対策は、現場ごとの判断が重要です

墨田区_足場工事

足場工事中の台風対策で重要なのは、メッシュシートを畳むことだけではありません。

風を受ける面を減らし、壁つなぎや控えを確認し、飛散しやすい資材を撤去・固定し、台風後には足場全体を点検する。この一連の対応が、足場倒壊や近隣への被害を防ぐために欠かせません。

特にALC外壁の建物、建物の上部や端部に風が集中しやすい現場、周囲に高い建物や狭い通路がある現場では、画一的な台風養生では不十分です。

エイシン工業株式会社では、建物の構造、周辺環境、施工内容を確認したうえで、台風・強風時の足場安全対策をご提案しています。足場工事や改修工事をご検討中の方は、墨田区のエイシン工業株式会社まで相談ください。

墨田区_足場